会長挨拶

会長 三木田慎也

日本保険薬局協会の活動に、ご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。当協会は2004年に保険薬局の経営者団体として設立されました。会の運営も20年目に入り、設立時正会員172社、賛助会員84社、計256社であった会員企業は2023年10月現在、正会員378社、賛助会員204社、計582社となりました。このたび、会長に選任されました。会長の責務を果たすべく力を尽くしてまいります。

さて、我が国の人口構造は、保険薬局協会が設立された2004年は、人口12,768万人、65歳以上の高齢化率19.5%、出生数111万人、死亡者数102万人でしたが、2023年の人口は12,445万人、65歳以上の高齢化率29.1%、2022年の出生数77万人、死亡者数156万人と少子高齢、人口減少社会となっています。※出典「人口推計」(総務省統計局)

少子高齢人口減社会における、医療・介護サービスの提供体制については、限りある資源を有効に活用しながら、医療の機能分化と連携の更なる推進、医療・介護人材の確保・育成、働き方改革、医療・介護ニーズの変化やデジタル技術の著しい進展に対応する必要があります。

薬局においては、その地域での、医療機関、薬局、医療関係者、介護関係者、障害者福祉関係者等他職種との連携体制を構築し、かかりつけ機能を発揮することが重要です。患者さん国民にとっては、調剤は勿論のこと、身近な存在で健康に関して何でも相談を受け、情報提供ができる健康サポート機能、セルフメディケーションを支援するOTC医薬品や衛生材料の供給機能、安心安全で質の高い医療を提供する高度薬学管理機能を持つ薬局への進化が求められています。

会長として、薬局が国民の健康な生活を確保し、国民から信頼される存在となるよう、歴代の会長が築き上げてきた成果を踏襲しつつ、当協会として次の6項目の目標を掲げ、達成のための取り組みを推進してまいります。

  1. 患者や国民に、メリットを感じていただけるサービスを提供できるよう、専門職種間の協働を促進すること等、薬局・薬剤師の役割の見直しや業務の改革を積極的に推進すること。
  2. 次世代の薬局サービスのあり方を検討するとともに、薬局の将来ビジョンを持ち、持続可能な医療を実現するために、医療制度の改革に貢献すること。
  3. 国民に信頼される薬局であるために、会員企業のコンプライアンスをはじめ、リスクマネジメントを徹底すること。
  4. 自然災害への対応等、地域社会が抱える課題に対して、薬局・薬剤師機能を活用して取り組み、CSR(社会貢献)やSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献すること。
  5. すべての地域において、国民に安心・安全で質の高いサービスを提供するために、会員企業が環境変化に対応し、薬局機能を果たせるようサポートすること。
  6. 医療DXの推進に協力し、マイナ保険証の利用促進、電子処方箋の推進等を積極的に進めること。

日本保険薬局協会設立から20年が経過し会員も多様化しました。会員のニーズも多様化していますので、丁寧に会員の声を聞き、会員薬局並びに薬剤師の資質の向上に貢献する所存です。当協会の活動が広く医療全体の質の向上に結び付くよう、行政及び関係団体と連携してまいりますので、行政及び関係団体の皆様はじめ会員企業の皆様におかれましては、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人 日本保険薬局協会
会長 三木田 慎也

ページトップヘ